『蝉しぐれ』 2003作品

NHK金曜時代劇『蝉しぐれ』タイトツバック。
『心和』を見て下さったNHKの方からいただいた映像での初めての仕事。
ホヤは時代劇や歴史小説が大好き。
初めての打ち合わせで、藤沢周平先生の『蝉しぐれ』単行本と今までの金曜時代劇のビデオをもらった。
嬉しくて嬉しくて、でも、小説もビデオもすぐには手を出さなかった。
読む前に一度、アイデアだけ出そうと思った。
読んでしまったらイメージが固定してしまうと思ったから。
何個かのアイデアを出した後、小説読んで、面白さに没頭した。
すぐに読み切って出たアイデアは物語にそくしたものばかり。
何度も何度も打ち合わせをくり返して、方向性が決まっていった。
『武士と農民の理想郷』
農村の和やかな雰囲気や風情、農民中心の藩での武士の役割的なものを中心として描き、その中に淡い物語性を組み込んでいく。
『父と子』の物語だと感じ、父の背を見て学ぶというメッセージを入れたいと考えた。
いろんな知恵を頂いて、たくさん勉強させていただいて、いっぱいお世話になってできた作品。
気がつけば、2002年12月にお話を頂いて完成は2003年7月。
放映は2003年8月22日から全七回。
小さい頃から、父の後にくっついては日本の古美術品を見て歩き、上野に行けば国立博物館の常設展。
ほぼ刷り込み教育で好きになった日本古美術。
小さい頃は意味が分からなくて迷惑だなと幼心に思ってたけど、今となっては感謝。


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